無敗の3歳牝馬が、3冠達成に挑もうとしている。
その名は、デアリングタクト。
春先にこの馬を知ってから、歴史を塗り替える存在感を感じていた。おそらく、秋華賞を風のように走り抜けて、偉業を達成するだろう。
ただ、それは始まりでしかない。
連勝記録だけをたどれば、キンチェム(Kincsem、1874年 - 1887年)というハンガリーの歴史的競走馬がいる。名前はハンガリー語で「私の宝物」の意味(恋人同士や夫婦の間で使うと「あなた」の意味になる)。
デビューから引退までの無敗記録は、世界記録となる54戦54勝の記録を持っている。
キンチェム (キンツェム) |
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欧字表記 | Kincsem |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牝 |
毛色 | 栗毛 |
生誕 | 1874年3月17日 |
死没 | 1887年3月17日(13歳没) |
父 | カンバスカン |
母 | ウォーターニンフ |
母の父 | コッツウォルド |
生国 | オーストリア・ハンガリー帝国 |
生産 | 国立キシュベル牧場 |
馬主 | エルンスト・フォン・ブラスコヴィッチ |
調教師 | ロバート・ヘスプ |
競走成績 | |
生涯成績 | 54戦54勝 |
獲得賞金 | 394,820コロナ |
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「私の宝物」であるデアリングタクトの馬名の意味は、大胆な+Tactics(戦法)より。大胆な戦法。とJRAのページに書かれている。
初めて走る姿を見た時に、生で見たことがない三冠馬『シンザン』が脳裏に浮かんだのを覚えている。
シンザンは牡馬なのに、なぜ牝馬デアリングタクトとイメージが重なったのか不思議ではあるが、競走馬であることに変わりはない。
勝利の後には、牡馬3冠目前(次週が菊花賞)のコントレイルとの決戦はあるのだろうかと想いを巡らす。
様々な想いに胸をときめかすことができる「競馬」に感謝したい。