南総里見八犬伝

大菩薩峠ほどではありませんが、長編大作「南総里見八犬伝」を読破しました。

 

テレビの人形劇でお馴染みの方も多いかと思います。

子どものころ、訳もわからず見ていて辻村ジュサブロー氏の作る人形の動作にドキドキワクワクさせられました。

 

ちなみに、ドラゴンボールの玉って、八犬士のもつ「仁・義・礼・智・忠・信・考・悌」の字が浮き出る玉からヒントを得たのかなぁ?と想像してしまいます。

 

さて、約1000ページにわたる長編は、波乱万丈、因果応報と勧善懲悪という伝奇小説。

後半は、神がかって事が運ぶなど展開が急になりますが、ご愛敬というところでしょうか。

 

ひとつ気になったのが、登場人物のネーミング。

そこそこ偉い役職はともかく、雑兵や百姓の類になると、ん?という名前が出てくるのです。

 

・竈門三宝平五行(かまどさぼへいかずゆき)

・月蓑団吾(つきみのだんご)

・仡走潑太郎(きったりはったろう)

・泥海土丈二(どろのうみどじょうじ)

・左母二郎(さぼじろう)

などなど、まじめに読んでいると吹き出したくなるようなネーミングが出てくるのです。

 

これって、あまりに長きにわたって書いていると、遊び心で名前を付けたくなってしまう作者の心理かと思ってしまいます。

 

さて、勧善懲悪のお話ですから最後はお決まりのパターンですが、ラストに「その後・・・」があり、うーむ、やっぱり世の中一筋縄ではいかないのですねと感心するところもありました。