三年坂

 伊集院静氏の短編集を読んでみた。

 「三年坂」

 「皐月」

 「チヌの月」

 「水澄」

 「春のうららの」

 の5作品。

 初めて読んだのだが、どの作品も一気に読めてしまうというか、読み進めたくなる作品だった。

 作中の趣は、どれももの悲しさが漂っていて、その先を知りたくなり、最後に納得感というか安堵感を感じさせてくれる。

 

 作品を好きになったので、次を、と思うかと思ったが、彼の心の奥深くにあるのであろう、もの悲しさに触れて、少しばかりひんやりした気持ちになり、間を置こうと思った。

 不思議な作品である。