黙とう

 藤岡康太騎手が、落馬負傷後、意識が戻らず、亡くなった。

 

 危険と隣り合わせの仕事とはいえ、あまりのことに言葉もない。まだ35歳とこれからの活躍がイメージできるだけに・・・。

 

 鮮烈だったのは、昨年のマイルCSナミュールで差し切った手さばき。当時、ムーア騎手から乗り替わったのを知らず、大外強襲し、先頭を捉えてゴールしたのを見て、「さすが、ムーア騎手は違うな。」と思っていた。

 

 時間の経過とともに、藤岡康太騎手の手腕であることを知り、自分の見識を恥じるとともに、神がかった騎乗になんともいえない危惧を感じたことを覚えている。

 

 いまは、ただ、安らかにあってほしい。黙とう。