チンアナゴ

コロナウィルスの影響により休館を余儀なくされて人気のなくなった水族館。

チンアナゴが人の顔を忘れてしまったのか、飼育員さんが通ると警戒して砂の中にもぐり隠れてしまう事象を少し前に報道していました。

 

5月14日に緊急事態宣言が一部解除されて、人々は街に少しずつ出始めている様子です。

 

この国の人々は、チンアナゴのように慎重かつ臆病な気質なのでしょう。周囲の状況に敏感に反応して、少し顔を出してみて大丈夫そうだとわかるとワラワラと外出に繰り出します。

それでも、報道の数値では、直近の日々からすると増えているものの、前年比ではかなり低い数値なのです。

 

まぁ、緊急事態宣言とはいえ諸外国のような都市封鎖もなく、ましてや罰則もない、ゆるっとした自粛のお願いなので致し方ないと思います。

とある大臣が「ゆるみ」と発言し、報道では「つられゆるみ」などと評していますが、そもそも、「お願い」があっただけで、受け手の国民は承諾も拒否もしていないのに、「ゆるみ」という表現を使われるのは、はなはだ心外な感じがします。

 

一旦は沈静化するものの秋から冬にかけて第2波が予見される昨今ですが、警戒しすぎて砂の中にもぐりっぱなしの生活にならないことを祈るしかありません。

のほほんとゆるみっぱなしの顔を出したまま、流れに揺れる日々を送りたいものです。