記者会見

日産時代に「コスト・カッター」と呼ばれたカルロス・ゴーン被告が、逃亡先の国で記者会見を開いた。

 

会見内容における賛否両論はさておき、彼は脳からの電気信号を「絵や映像」に変換して表現するより、「言語・言葉」に変換して表現することが得意なタイプの印象を受けた。

 

ブラジルで生まれ、母国レバノンで教育を受け、フランスの大学、入社の経歴から、5か国語を流暢に話すマルチリンガルという環境から自然と身についたのだろう。

 

 

これまで、被告となった者が海外とはいえ記者会見をすることなどあったろうか?

逃亡者は、常に警察に追われ、事実証明のためにひたすら身を隠しているものと思っていた。映画・逃亡者(主演ハリソン・フォード)のように・・・

 

もし、無実の罪をきせられ被告となり拘留されたら、逃げ出したいだろう。

罪を犯してないのに警察に罪状を問われ続けて拘束される。「何もしていない」と訴えても相手にされず、状況だけが都合よくあてはめられる。こんなことが起こったら耐えられないだろう。

仮に運よく逃亡できても、ハリソン・フォードのようには頑張れないな、きっと。

 

報道では、「金持ちの逃げ得」「新たな事実はなくがっかり」など、やっかみ半分も含めて様々だが、「島国日本」と「ワールドワイド」の基準の違いを、1つの物差しで測ろうというのは無理があるように思えた。

 

ただ、拘留された罪が仮に「無実」だったとしても、この国から闇で逃亡した事実は、もう消せない。

海外メディアは、この国の司法制度を、どのような視点と基準で報道するのだろう。また、これを機にこの国の司法制度に変化は生じるのだろうか。