小心者の株式投資話

優待銘柄

 www9945さんの本で、一番関心が高かったのは「実益に沿った優待銘柄」のくだりだった。

 

 始めたばかりの頃に、優待の恩恵は身に染みていたが、優待利回りが高いことのメリットを理解していなかった。そうこうするうちに「優待銘柄」で著名な桐谷さんの推奨だったり、経済雑誌等で紹介される銘柄にも興味をそそられた。

 

 ただ、いかんせん失敗もある。

 優待利回りが高いという理由だけで株の売買を進めてきた。すると再び、「あれも買いたいこれも買いたい」という衝動がもたげてきて、「資金が足りないからだ、ええい!さらに注入してしまえ!」と、ビビるのも忘れて、2021年に増資してしまう。

 

 資金に余裕がでると、有名ブロガーの優待情報を集めるかたわら、利回り率の高い銘柄を買っていった。

 いつしか、ポートフォリオの優待利回り率ばかり気になって、全く興味もなく欲しくもない優待やメルカリなんてやってないのに転売目的の銘柄が増えて、何のためのポートフォリオかわからなくなっていた。

 

 学習と深い反省の下で、現在は、銘柄を選択する際に、配当利回り+優待利回り=総利回り4%以上を目安としている。

 

 しかし、優待の恩恵は得られても、利潤の追求というテーマからは少しずつ遠ざかっていく感じも否めなかった。

 

 そんな中、利潤追求の渇望から、俗にいう“ボロ株”拾いを思いついた。

 低価格の小型株を大量に保有して値上がりを待つ作戦だ。小型株は株単価が低いので少額の投資で効率的なように思えた。

 ところがいつまでたっても株価変動はなく、徐々に値下がりすることを良しとして、ナンピン買いを繰り返す。結局、株価上昇の気配すらなく、未だに塩漬けになっている銘柄がある。

 

 またしても失敗だ。

 「下手な考え休むに似たり」を実感する日々は終わらなかった。

 

  ・・・つづく